介護サービスの契約書は内容を説明してからサインをもらう。

介護サービス契約書を2部ずつつくる理由

ケアマネが利用者のケアマネジメントを行うための、介護サービスに契約は、「契約書」「重要事項説明書」の2つの書類にサインをもらうことで結ばれます。

この契約書と重要事項説明書は、契約の際に2部ずつサインとハンコをもらって、利用者と事業所が同じものを1部ずつ保管する、というやり方が一般的です。

ケアプランもそうですよね。利用者、サービス事業所、ケアマネが同じ内容のケアプランにそれぞれサインをし、ハンコを押して、お互いに保管しておきます。

なぜ同じ書類を2部つくるような手間をかけるのかというと、どのような内容の契約が結ばれたのか、お互いにいつでも確認できるようにするためです

ですから、契約の際は内容をしっかり確認したうえでサインしてもらわないとなりません。後で、「そんなことは聞いていない」となれば、それはケアマネの説明不足が原因、となることを覚えておいてください。

サインと印鑑は利用者本人と、身元引受人になる人からもらうのが一般的です。ですから、ハンコもできれば同じ名字でも別々の物を押してもらうのが現実的です。

どれもこれも2部に書いていただくのですから、書く方は大変です。ですから説明もスムーズに行って、なるべく利用者の負担が少ないような契約を取り交わすことができるようにしたいものです。

契約書の内容については、事業所ごとで大きなちがいはありません。行政で示されたひな形を元につくっているせいか、内容はどこもほとんど同じです。これから説明すること以外に、いろいろと盛り込むのは自由ですが、大切な部分は共通しています。

契約書の内容について

一般的な契約書に盛り込まれている事項は以下のとおりです。

〇契約期間

〇身元引受人

〇料金の支払い方法

〇守秘義務

〇契約の終了

〇利用中止、変更

〇損害賠償

〇苦情等の受付

〇その他

それぞれの内容は以下のとおりです。

〇契約期間

介護サービスの契約では、利用者との契約期間を契約した日から要支援・要介護認定の期間が切れるまで、とする事業所がほとんどです。なぜかと言うと、もし介護認定が切れてしまえば介護保険からの給付が受けられないからです。そのため、契約したその日から認定の有効期間の終了日までを契約期間としているのです。

〇身元引受人

契約書には、「この契約は代理人、もしくは身元引受人を選定する」と記載されるのが一般的です。したがって、契約書のサインと印鑑をもらう欄は、利用者と身元引受人、さらに代理人の記入欄と複数あり、本人とご家族の2人からサインをもらうことがほとんどです。

〇料金の支払い方法

ケアマネの報酬は介護保険からすべて支給されます。

説明の際は、「ケアマネの報酬は全額介護保険から支払われますので、ご利用者様の自己負担はございません」と伝えましょう。

〇守秘義務

重要事項説明書に、個人情報に関わる取り扱いに関する同意書を準備している事業所がほとんどです。

これは利用者の個人情報を、業務上やむを得ない場合には使わせてほしい、という同意書です。

〇契約の終了

居宅介護支援事業所と、利用者の契約が終了となる場合について定めるものです。以下の場合、居宅介護支援事業所と利用者の契約は終了します

  1. 利用者が、介護保険施設やグループホームに入所した場合
  2. 利用者の認定が非該当(自立)とされた場合
  3. 利用者が亡くなられた場合
  4. 利用者が事業所の営業可能区域外に引っ越した時
  5. 長期間の入院が確実になった時

〇利用中止、変更

利用中止、変更については、利用者側で契約している居宅介護支援事業所を変更したい場合は可能、ということが書かれています。たとえば、遠くに引っ越すので、引っ越し先の居宅介護支援事業所のケアマネに担当を変更したい、ということもあるでしょう。他にも何らかの事情で事業所を変更したいのであれば、利用中止や変更は、利用者の当然の権利なので、そのまま説明しておけばよいでしょう。

〇損害賠償

「事業所が利用者に対し、何らかの損害を与えた場合にその賠償を行う。」という内容です。

〇苦情等の受付

これにつては、契約書に「当該事業所に相談窓口を設置し、利用者の要望、相談に対応するものとします」とだけ記載されているのが一般的です。